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落し物





数年前、通学用に使っていた定期が落し物として届いたとJRから電話が来た


思い出にと 財布の中に入れていたのがいつの間に落ちたのか


もう何年も前に期限が切れているのに 届けてくれた人は律儀なのだろう


出来るだけ早く取りに来て欲しいと駅員に言われ


「そんな暇なんて無いんだが・・・」 と心の中で思いながら受け渡しの場所を聞いたら


母校の通学駅だった。









空9.1





卒業以来ずっと行ってなくて


いつか行こうと思っていたけど行けなくて


まさかこんな機会で行く事になるなんて





卒業年度に駅の改修工事が始まって


卒業後に完成したらしいので 相当概観が変わっているかと思ったが 


単なる建て増し工事だったのか 殆ど当時のままのホーム


新しく作られたエスカレーターの横にある、相変わらずボロい階段を上がる





定期券の引渡しが済んだ後 


懐かしさと、当時の教師が居るかどうか 少し気になって校舎に行く事にした


通学路の弁当屋や公園等も変わっていなく、下校中の生徒が楽しそうにしている


制服を着て歩いていた道を、私服を来て歩く気分は 校則を破っているような感じで


何故かヘンな感覚に包まれる



公園





校内は付属大学の新入生らしき人達で賑わって


自分もこの中に居たんだなぁ と 笑い声の中 一人で懐かしんで歩いていると


ふと 当時のクラスメイトの子がいた






高校から付属大学に行く人も少なくない


同級生が居ても当たり前だ


制服を着ていない同級生を久々に見ると 時の流れを嫌でも感じる


当時の笑顔も褪せる事無く、私の知らないもう一人と こちらに向かって歩いていたが


私は声を掛ける事無く 顔を避けてすれ違った




もう 私の存在は無いほうが良い




そう思ったほうが良いと感じさせる笑顔だった


そう思ったほうがいいと 自分に言い聞かせた




20080219120401[1]





一体何人の同級生が私の事を忘れているのか


一体何人の同級生が私の事を覚えているのか


自分でもこの場所にいた事を忘れかけていた


地面の質感、校舎の色、お気に入りだったベンチと日陰を作る木々




もう きっともう忘れて良い頃だよね


きっともう 忘れられているよね この場所を




DSCN0127.jpg




結局


校舎まで行かずに


校庭で元気に部活をしている生徒の声を少しの間聞いて、下校路を歩いた






途中何度も振り返った


一緒に下校していた友達はいない


重い教科書が入った通学鞄も踵の磨り減った革靴も履いてない


多分もう 2度とこの道を歩く事は無いだろう


当時の自分の歩幅でゆっくりと踏締める





ポケットにはボロボロになったタバコの箱とライター


古い定期券は高校の入学時に買った 今も使っている定期入れに入れた


駅に近づくと 踏み切りの閉まる音が当時の様に私の歩幅を早める






残り少なくなったタバコに火をつけ


新しくなったエスカレーターでホームに降りた。




電車

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