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時計




動物の解剖と時計の分解は似ている



鼓動を止め

皮を剥ぎ

臓物をバラしていく



欠陥部分を治し 再び時を刻ませる

何度止まっても 何度も繰り返される









ハミルトン2




必要な道具を揃え 


被体を綺麗に拭き上げて 状態を見る


呼吸、鼓動、心拍数を確認した後


動力を止め 完全に停止させる




ハミルトン1




外側を剥ぎ 中身を露呈していく


皮を切断する時には血は出ない


表皮、真皮、皮膜


それぞれ順に、焦らずゆっくり切り開く




ハミルトン3




竜頭、文字盤、針


順々に剥ぎ取り並べて置く


文字盤は一番人目に触れる部分 


一番綺麗にして 大切に保管しておく




ハミルトン8




皮を剥いだ後、肋骨を折れば内臓が見える


各臓器が正常に機能していたか確認しながらバラす


丁寧に扱わないと、せっかくの綺麗な仕上げに傷が付いてしまう


高ぶる興奮を抑えて慎重に切り取っていく




ハミルトン7




一番初めに まず脳から外す


機能上、最も重要で最も壊れ易い


慎重に取り外し 震える手を押さえながら安置する




ハミルトン9




心臓部から歯車を伝い力が伝達され脳まで届く


その過程に障害があれば力が上手く伝わらずに 消費されてしまう


本来の力を全て発揮するには 抵抗を限りなく少なくする事が大事




ハミルトン6




たった数㎜の部品が規則正しい動きをして、正確な時を刻んでいる


ほんの少しでもバランスが崩れればその規律は崩壊してしまう


一度崩壊したバランスを正すのは名医でなければ至難の技


難しい修正は、完全に叩き壊し 新品に取り替える




ハミルトン10




脳、心臓、肺、胃、肝臓、腎臓、全ての臓器を確認し、治し終えたら


もう一度バラした部分を組み直していく


同じようにではなく


前回よりも綺麗に 丁寧に


部品一つ一つを愛でて、情を移し、組み込んでいく


部品一つ一つがまるで我が子のように愛しながら組み込んでいく




ハミルトン11




各臓器の次に心臓、最後に脳を入れ直す


全てを組み終わり、縫合も完璧に出来たら動力を与える


一度死んだ被体は又再び動き出す


壊れても壊れても壊れても  


治されて治されて治されて動き続ける




ハミルトン12




全てが終わったら皮を閉じていく


縫い目を綺麗に 中身がはみ出さない様しっかりと縫い合わせる


密閉された空間で 与えられた力だけで


この何年か先まで動きつ続け


正確に時を刻み、時間を作っていく


作られた時間は一瞬にして過ぎ去り留れない




動物の脳には思い出が記憶される


時計の脳には思い出が記憶はできない


ただ延々と往復運動の繰り返し


何年も何年も何年も繰り返す


そうして、ただ過ぎ行く時間







密閉された空間で


与えられた力だけで


この先何年も動き続け


私に 時間を教えてくれる




ハミルトン13







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